『人間60年 ジュリー祭り』
であります。
ジュリーファンである、と言えるほどのファンではなかった私。
でも拙宅での飲み会で、唯一持っているジュリーのベスト盤をかけたらば同年代仲間で異様に盛り上がり、全員で熱唱するわ、拍手するわ、踊るわで大騒ぎ。
ああ、ジュリーったら素敵・・・。
今でもこんなにも熱い気持ちにさせてくれるのね、と再確認。
こりゃ、一度はコンサートに行かねばな、と思っていたところに還暦コンサートがあることを知り、即チケットゲット。
初の生ジュリー。
東京ドームに行ってきましたですよ。
席は一階後方、舞台向かって右手。
駅に降りた瞬間から感じていたが、観客の年齢層、とってもとっても高し。
ジュリーが還暦だからなあ、ファンも一緒に年を重ねているのよね、となんだか感慨深いものが。
車椅子のおばあさんもいらしたな。
すごいな、ジュリーのファン。
3時ピッタリの開演。
グラウンドのアリーナ席は総立ち。
「す、すごいな・・。炸裂しているな、熟年パワー。ああ、一階席でのんびり座って観られて良かった・・」と気持ちが高齢者な私と友。
歓喜と興奮に包まれた会場に登場した、純白の衣装のジュリーのなんという輝き。
ああ、ジュリー。
ジュリーだ、ジュリー。
子供の頃、テレビで何度も何度も何十回も観ていたジュリーが、その本物が、目の前で歌っている。
なんというオーラであるか。
圧倒的な存在感だ。
伊達に、スターじゃないんだ。
格好良かった。
フォロモン出まくりだった。
色っぺぇ〜〜〜。
思っていた以上に歌が上手い。
ものすごい声量。
魅せられました。
惚れました。
コンサートで失神するような女性を見ると「?」だった私でありましたが、昨日は納得。
腰抜けますよ、あの色気。
“君だけ〜に〜〜っ 君だけぇ〜に〜〜〜”ってやられたひには・・・、クラクラしちゃいましたよ。
*参考映像(笑)「ザ・タイガース」〜君だけに愛を〜
http://jp.youtube.com/watch?v=xwGLk4MVXsQ
それにしても凄かった。
6時間半あまりのコンサートは途中25分程度の休憩をはさんだだけ、喋りほとんどなし、大方の予想を裏切ってのノーゲスト。
全80曲を、ただただ心を込めて、全身で、魂で、歌い上げたジュリー。
このコンサートは本物の『ジュリー祭り』であったのです。
見事と言うほかありませんでした。
ああ、ジュリーったら。
一時期とっても太っていたけれど、ダイエットしたのかしら、少し痩せてました。
そして年を重ねたからこそ増した魅力。
衰えるどころか、明らかに豊かになっている歌声。
とても伸びやかで厚みと艶のある声に、惚れ惚れといたしました。
しかも最後まで声は嗄れず、走りながら歌ってもその魅力溢れる歌声は全くブレることはなく、「頭、パッツンパッツンです」と言いながらも、歌っている最中には一切疲れを見せることはありませんでした。
一曲歌い終わると必ず「ありがとぉー、サンキュー、ありがとね〜〜」と丁寧にお辞儀するジュリー。
こちらこそが、ありがとうございます、ですよ。
ジュリーはこんな風に言っていました(間違っていたらごめんなさい)。
「41年に上京し、42年にタイガースとしてデビュー。僕はずっと夢の中にいました。夢の中に居たから、だから夢を見ることは出来ませんでした。一日一日を、現実をしっかり生きることしか出来ませんでした。でも今日、皆さんのお陰でまた夢を見ることが出来ました。ありがとう!」
私はこれを聞いた時に熱いものが胸に込み上げて来ました。
そしてふと思い出したのが、『ロッキーホラーショウ』の台詞です。
「夢見ちゃダメ。夢になるの」
ああ、ジュリーは夢そのものなんだな。
そんな風に思いました。
最後にジュリーは丁寧に、そしてちょっとお茶目にこう言いました。
「明日からまた頑張ります。夢をありがとう!2008年12月3日、仏滅。私はこの日を忘れません」
そして3万2千人のファンと共に、一本締め。
見事でした。
ジュリーを愛したかつての乙女たちが、いや心は今も乙女な女性たちが、そしてジュリーに魅せられた男性たちがひとつになって、いついつまでも拍手を送っていました。
明かりが付いても鳴り止まない拍手と歓声。
私たちはこの日、ジュリーから沢山の贈り物をもらったのでした。
きっとこのコンサートを観た人々は、一生ジュリーのファンです。
素晴らしいコンサートでした。
見逃さなくて良かった・・!
こちらこそ、夢をありがとうございました。
ジュリー。
愛と感謝を込めて。